設立の経緯


 

 昭和28年西日本水害における矢部川流域での被害は、死者29名、負傷者209名、全壊家屋154棟、半壊・床上浸水2,557棟、床下浸水9,336棟。被災者数は6万3,042名にも及ぶ※1、史上まれにみる大災害となりました。


 福岡県は以前から矢部川の開発を計画していましたが、この災害を契機に見直しをはかり、新たに矢部川総合開発事業として計画をまとめました。この計画は矢部川上流に多目的ダムを建設し、水資源の有効利用(洪水調節、農業補水、発電)によって地域開発の一翼を担おうとするものでした。


 本県の電気事業は、高度経済成長により増加の著しい電力需要に応じるために、上記の多目的ダムの下流に大渕、木屋の2つの水力発電所をおくことでスタートしました。


 大渕発電所は、多目的ダム(日向神ダム)の直下にある、最大出力7,500kWのダム式発電所です。
一方の木屋発電所は、日向神ダム下流の松瀬ダムより取水する最大出力6,000kWのダム水路式発電所です。


 これらの発電所は昭和31年度に着工し38年度に完成し総事業費は約23億円となっています。


 現在は2つの発電所で最大出力13,500kW、目標供給電力量年間48,335,000kWhの発電を行い、九州電力(株)に対して電力の供給を行っています。



※1 「昭和28年西日本水害」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2009年4月25日 (土) 20:56 UTC
URL: http://ja.wikipedia.org



トップページへ